第3章の~その8~ 予約につなげる電話の応対

流れを決めておこう
仕事上で電話の応対は基本中の基本です。それでも新しくお店を立ち上げて、そこでの応対となると、最初の頃は緊張して、うっかり大事なことを聞き忘れてしまうなんていうこともありそうです。そうならないためにも、まずは店内で電話対応マニュアルを作成しておくと便利です。店の誰が取っても同じ対応ができるように、一連の流れをあらかじめ決めておきましょう。
最初の頃はどうしてもドキドキしながら対応するわけですが、忘れてはいけないのがお客様もドキドキしているということ。あなた以上にお客様だって最初の電話は緊張するものです。そういった電話に出なくてはいけないわけですから、お客様を安心してさえいあげられるように「ゆっくり話す」ように心がけてください。ついいろいろ言わなきゃという思いから焦って早口になりがちですが、聞き取りにくいとお客様の方が不安な気持ちになりかねません。最初は意識してゆっくりと話すようにしましょう。

<電話応対マニュアル>
①まずは電話機の使い方をスタッフに伝授しましょう。
留守電の仕方、解除の仕方、録音再生方法などあらかじめ使う機能については伝えておきましょう。

②第一声を決めておく。
「お電話ありがとうございます。エステサロン○○の○○です」

お客様「すみませんが予約をしたいのですが」

「はい、ありがとうございます。まずはお客様のお名前をフルネームでお教えください」

「ご希望のお日にちはいつがよろしいでしょうか」

「希望のコースはございますか?」

スケジュールを確認
「はい、空いてございます。それでは○月○日、○時~○○のコースですね」

「ではお電話番号を教えてください」

「当日のキャンセルの場合、キャンセル料が発生することもございますので、もしご都合など悪くなられましたらお早めにご連絡くださいませ」

「それでは○月○日、お待ちしております。ご予約ありがとうございます。心よりお待ち申し上げております」

電話に出る時の注意事項
電話に出る際に、いくつかの注意事項があります。
まず、お客様のご希望の時間帯がうまっていた時。なるべく否定的な言葉は使わずに会話を進めていきましょう。その時間はダメだ、と言ってしまうと「その時間しか都合がよくないからじゃあいいわ」となってしまうので、できれば「大丈夫です。このお時間はうまっているのですが、○時~はいかがでしょうか?」と日にちは大丈夫だけれど、時間がうまっているのでと、別の時間帯をお勧めしてみましょう。何時がよろしいですか? と聞くよりも、何時か何時はいかかでしょうか? と聞かれた方が、お客様が決めやすくなり、また選んでもいいかなという気になります。
また、なんとか予約をしてもらおうと、話を無理に引き延ばしたり、しつこくするのはNGです。しつこいなぁと思われてしまったら、二度と電話は来ないでしょう。でも気持ちよく電話を切ることができれば、興味もわいて、行ってみようかなと思ってくださるかもしれません。店の印象を左右しかねませんので対応はあくまでも丁寧に。

電話のひと工夫
開店して落ち着いたら、電話にお客様情報を登録しておきましょう。ナンバーディスプレイを契約すればどのお客様からの電話なのか一目でわかりますので、ナンバーが表示されたらすぐにカルテを用意しましょう。お客様との会話に反映することができます。また、お客様がご自分の名前を言う前に「○○様ですね。いつもありがとうございます。今日はどんなご用件でしょうか?」と対応できれば、「声まで覚えてくれたんだ!」と喜んでくださるでしょう。とくに常連のお客様は、常に自分のことを把握してくれていて、気持ちがいいわと思っていただけるでしょう。