第7章の~その1~ スタッフの選び方① ~求人について~

スタッフの人選
個人で経営するなら必要ありませんが、お客様が増えたり、店を大きくしようとしたら、スタッフを雇用しなくてはいけません。経営者になると、この雇用問題が大きなリスクになることがあります。よくあるのは技術を教えた途端に辞めてしまったり、給料をもっと上げろという要求をされたり、内緒でお客様をとられたり、統制がとれないだけでなく、お店の雰囲気が悪くなり、お客様が店離れしたり、精神的にも苦痛を強いられることがあります。そこで人選をミスしないために、いくつか採用時のポイントをあげてみました。

1.なるべく多くの人材の中からこの人だ!という人を選びだす。
そのためにある程度広く告知を行い、優秀な人材を選べるくらい人を募りましょう。求人広告費はケチらない方がよいかもしれません。

2.求人媒体はよく吟味する 
無料の求人はやはりそれなりの人材しか集まりません。お金をかけてでも欲しい人材が見つかりそうな媒体を選びましょう。

3.人選する時に、どうしても欲しいと思える人がいなかったら無理に選ばない。
再度広告を出すことも考慮して、あきらめましょう。無理は禁物です。それくらい慎重に選んだ方が後悔も少なくてすみます。

<人選する時のポイント> 
A.容姿や印象をよく確認する
美容業界ですので、清潔できちんとしている人を選びましょう。だらしがなかったり、笑顔がひきつっているとお客様に与える印象がよくありません。

B.一般教養
一般教養が備わっているか、会話を通して確認してみましょう。お客様はさまざまな人がいらっしゃいます。エステサロンへの要求もレベルが高いと想定されますのでそれに対応できるか、耐え得る人材なのか許容範囲なのかしっかりと見極めましょう。

C.経験やスキル
店の求める技術をもっているか、またある程度教えればすぐに対応できる人材なのか確認しましょう。
また、雇用関係、法律関係が心配なようなら、少しお金はかかりますが社会保険労務士などに相談するという方法もあります。専門分野は専門家に任せて、あなたは本業に打ち込むという選択肢もあります。

採用後のフォロー
最初に<就業規則>などを作成し、それに則って就業するようによく説明しておきましょう。また個人情報保護法などの注意、してはいけないことなど、店のルールを明確に説明しましょう。後々不正や間違いが起きたときのために、書類にサインをもらうなど契約書をきちんと交わしておくといいでしょう。

サロン内における技術の<講習を有料化>してしまう方法があります。これなら、技術だけ習得して辞めてしまったとしても、少しは救われます。講師代だと思えばよいのですから。
また、定期的に技術のチェックを行いましょう。人によっては時間が経つと、最初に教えた技術とだいぶ異なった技術になっていたり、実はうろ覚えで適当だったことが発覚したりします。店のレベルを維持する上でも定期的な技術チェックは欠かさないようにしましょう。