第4章の~その4~ お客様に次回の予約をしてもらうためにすること
どちらが多い? リピーターそれとも1度きり?
開店後数カ月したら、お客様のカルテのチェックを行いましょう。そしてそのお客様が何度も来られているのか、1回きりなのか、カウントしてみましょう。おそらく70%以上のお客様が1度しか来店されていないのではないでしょうか。今までリピーターを増やすために積極的な対策を行っていましたか? この状態が続けば、サロン経営に支障が生じます。今すぐにもリピーターを増やす対策を考えて実行に移さなければなりません。では原因な何なのか探りましょう。お客様がもう一度来たいと思わなかった理由とは?
まずは基本事項から考えてみてください。
店は衛生的でしたか? 接客はお客様に満足いくものでしたか? 施術は十分に行いましたか?もしどれも該当しない場合、その原因は、「感動が少なかった」のだと思われます。劇的な感動を覚えれば、おそらくその場でまた予約をして帰られるでしょう。でもそれをしなかったということは、少し感動が足りなかったのでしょう。けして満足しなかった訳ではないのでしょうが、あと一歩及ばなかったので予約をしないで帰ってしまった。そしていつしか忘れてしまった…。この場合、店をキレイにしても、接客や施術をレベルアップしても、お客様が帰られてしまえば同じこと。帰った後で何かしない限りは…。
鉄は冷めないうちに打て!
まだお客様に感動があるうちに行動をおこすのです。ポイントは施術が終わって気持ちがよくなっている時。待合室でお茶などをおすすめし、お客様がそれを飲みながらくつろいでいる時が最大のチャンスです。すかさず、今日の施術について感想などを伺ってみましょう。できればお客様のビフォー・アフターを提示して、今日の施術がどれだけ効果があったのか見せてあげると、お客様は嬉しくなって、本音を話してくださるでしょう。そうなれば信頼関係が生まれた証拠です。信頼関係が生まれればあなたの言葉を信用しますので、あなたのアドバイスを素直に受け入れてくれるようになります。
例えば、今日の施術でたるみが引き上がったとしてもそれは一時的なので、少しの間、継続して続けてほしいとお話するのです。そのためには施術を定期的に行うこと、同時に家でもセルフケアをしてほしいといったアドバイスをするのです。するとお客様は「自宅でのセルフケアまで教えてくれるなんて、ただの金儲けじゃなくて本当に私のことを考えてくれているんだ!」と心からあなたのことを信頼してくれるようになるはずです。頼られれば施術者としても嬉しいですから、あなた自身も本気でもっとこのお客様をきれいにしていこう!と思えるでしょう。
そしてそのまま帰り際に次回の予約を入れていただくのがベストです。いくらその時感動しても、家に帰ってしまえば予約をとるのは難しくなってしまうでしょう。
予約に対する特典を用意
予約を入れて帰ると特典がつくようなサービスを考えましょう。例えば「即日予約サービス」。別のオプションをプラスできる、マッサージの延長が受けられる、特別メニューが受けられる、などです。できればネーミングも考えて、魅力的なものにすればお客様は予約を入れてくださるかもしれません。割引は後で大変なので、できれば何かをプラスする方がよいでしょう。このシステムはわかりやすく、待合室にPOPなどで見えるところに掲示しましょう。またその場でご予約くださったお客様にも、ご予約日を書いたカードなどをお渡ししてお客様が予約を入れたことを忘れないようにしておきましょう。ここでのポイントですが、押し売りにならないように気を付けましょう。予約を入れていただけたお客様だけ、特別サービスがあることをしっかりお伝えしましょう。