第2章の~その6~ サロンを印象付ける意外なところ

「最後の部屋」が重要ポイント
サロンを印象付けるのはどこだと思いますか? 施術内容でしょうか、技術の高さでしょうか、それとも内装や外装のゴージャスさでしょうか、店の雰囲気でしょうか…。もちろんどれか1つが悪くても悪い印象として残ってしまうでしょう。では満足度を引き上げて次の予約へとつなげることのできるものとは何でしょうか? スタッフの接客でしょうか? 施術の効果でしょうか? サロンが良いサロンなのか悪いサロンなのか、その印象を左右し、次回予約の有無の決定の大きな判断材料となるのは、施術が終わって最後に通される「待合室」です。この空間が今回の施術を思い返し、スタッフに素直な思いを伝えることのできる唯一の場所であり、私たちにとってもそれを確認することのできる大切な場所なのです。それなのに、狭くて寒くて周りも丸見えな無神経な部屋に通されたらお客様は一気に興ざめしてしまうでしょう。せっかく夢のような時間を過ごし、心地よい余韻に浸り、今度はどんな施術を受けようかな…なんて気持ちにまでなっていたのに、最後の部屋で台無しにしてしまうことがあります。最後の最後まで手を抜かない、その表れが待合室で、お客様はそこまでを見ています。ゆったりとした空間、大きくてふんわり温かいソファ、アロマのいい香り、ハーブティーなどのやさしい飲み物、かすかに聞こえるミュージック…。最後まで心地よさを演出してこそ最高のおもてなしができるというものです。ここまでくるとお客様も緊張がほぐれ、スタッフに対しても親近感がわいています。「本日はいかがでしたか?」と尋ねれば、きっとどんな風に感動したのかお話しくださるでしょう。そしてあなたはその貴重な意見を参考にして的確なアドバイスをするのです。この時こそ目の前のお客様をリピーターにする最大のチャンスです。完璧な待合室ならば、無理に次回の勧誘などしなくても、お客様はあなたの話を素直に受け入れてくださるでしょう。余韻を余韻で終わらせず、次の段階へと持っていくためにも「待合室」は重要な場所なのです。