第2章の~その2~ いつオープンするか

2月と8月は閑散期?
お店を経営する時に、知っておいてほしいのが、2月と8月は閑散期であるということです。2月は1カ月の日数が少なく、年末年始でお金を使い過ぎてしまい、人々は消費を控える傾向にあります。8月はお盆があるので、旅行や帰省で人がいなくなってしまうので、この時期にオープンしても人が入らないといわれています。知らないでオープンしたばっかりに、驚かれる人もいるのでお伝えしましたが、この2月8月閑散期という現象は、エステ業界だけのものではありません。広告業も出版業も同じ悩みを抱えています。
ではいつオープンしたらよいのでしょうか。たいていの場合、自分の都合でオープン日を決めているため、2月と8月は避けた方がいいといわれたところでそう簡単に変更できない場合もあるでしょう。また、「12月にオープンしたらクリスマスと重なり盛り上がるのでは?」とか「3月は新年度を迎え、デビューに備えてたくさん人が来るのでは?」などと考えてオープンしたら、お客様が来すぎてしまい、スタッフも右往左往してサービスが十分行き届かず、またそのためにリピートしてくれる人がいなくなってしまった、などという悲惨な結果になったサロンもあります。
事前のシミュレーション
では、本当に閑散期といわれる2月にオープンしたら人は来ないのでしょうか? あるサロンは2月にオープンして、その1年後、どこも店がガラガラの時に「1周年記念」と銘打ったらとても盛り上がった、と言っています。2月のオープンが逆に良かったと言っているのです。1周年記念や感謝祭といった印象深いキャッチフレーズをつけられたので、他店よりもたくさんの人が集まる結果になったのでしょう。先ほどの話と矛盾しますが、では人の集まりの悪い2月や8月にオープンした方がいいのでしょうか。
要は考えようです! いつオープンしても、その時期にあった、もしくは店独自のイベントに絶妙なキャッチフレーズをつけて店が一丸となって盛り上がることができれば、お客様の気持ちを動かすことはできるということ。
ですので、2月8月にオープンしてもいいけれど、するなら人を呼び込む仕掛けを用意すること。また繁忙期といわれる季節にオープンする場合は、スタッフを適正に配置できるかどうか事前にシミュレーションしておいた方がよいでしょう。地域性もあるので必ずしも閑散期と繁忙期はどこも同じではありません。オープンする際には、人がいないならどうやって集客するのか、予約が殺到してしまった時はどうするのか、どちらの場合も想定して備えることが必要なのです。