第5章の~その3~ 口コミ活用術

紹介カードを作る
「口コミで大人気の店」というのが本当は純粋な口コミではないことがあります。お金を払って行列を作ってもらう場合もあるのです。でもその行列につられて知らない人まで並びだし、結局行列が行列を呼ぶ。そんな仕掛け方もあります。本来の口コミは、実際にその店に行ったことのある人が「あの店いいよ」と友人たちに話して広がるもの。口コミのいいところは広告費がかからないこと、親しい人に話すので広まりやすいことです。
新規顧客を獲得しようとすると、費用はかかるのに反応はそれほどよくはありません。でも口コミを聞いた人は近しい人の情報なので信頼度が高く、反応率もよいはずです。

ではエステサロンの口コミは具体的にどうしたらよいのでしょうか。最近よく見かけるのが「紹介カード」を作ってお渡しすることです。カードを渡すのはお友だちや家族などでしょう。生の声で「良かったよ」と聞くと、渡されたお友だちも「○○さんがいいというならきっといい店なんだわ」と躊躇なく来てくださるかもしれません。また常連さんのお友だちなら、その方も常連客になる可能性が高いといえます。


リッチな方の思考を理解する
ただし紹介カードには注意点があります。それは紹介してくださった人に「割引特典をつけてしまうこと」です。リッチな方というのは、割引目当てで紹介なんかしたくない、と思っています。割引特典がついていると、かえって自分がお友だちを紹介したことで安くなるという恩恵を受けるのは申し訳ないと思うのです。自分だけ安くなるなんてあさましい…。そんな風に思ってしまうのです。リッチな方のお友だちもまたリッチな場合が多いので、割引をつけたことでかえって紹介してもらえなくなるくらいなら、つけない方がいいでしょう。紹介カードをプレゼントされたお友だちにのみ割引サービスを実施しましょう。ちなみに「紹介するから割り引いて」と言うお客様はあまりいいお客様ではないということを頭の片隅に置いておいてください。